わくわく保育

保育者が知っておきたい子ども主体保育の基盤作り

  1. 保育士歴16年、現役保育士が執筆
  2. 3児の母

 

「子どもたちの主体性を大切にしたいけれど、どうすればいいのかわからない…」

「子ども主体の保育って具体的にどんなことをすればいいの?」
「子どもの自主性を尊重しつつ、安全面にも配慮するバランスが難しい…」

こんな声をよく聞くよ

もしこのような思いを抱えているなら、ご安心ください。本記事では、子ども主体の保育の本質と実践方法について、わかりやすく解説していきます。

また、「子ども主体の保育」についておやつママなりに捉えてみました。その名も『わくわく保育』。どのような保育なのかお伝えしますね。

 

子ども主体の保育は、単なる流行りの概念ではありません。実は、子どもの発達心理学や教育学の研究結果に基づいた、科学的根拠のある approach なのです。子どもの自主性を尊重することで、創造性や問題解決能力、自己肯定感が育つことが明らかになっています。

 

子ども主体の保育とは?

重要性と意義

子ども主体の保育は、子どもたちの興味や関心を中心に据えた保育方法です。なぜこれが大切なのでしょうか。まず、子どもたちの自主性が育つからです。自分で考え、選択する機会が増えるため、自信も付きます。次に、学ぶ意欲が高まります。好きなことや興味があることを追求できるので、楽しみながら知識を吸収できるのです。子ども主体の保育の意義は以下の点にあります

  • 子どもの個性を尊重できる
  • 創造性が豊かになる
  • 問題解決能力が身につく
  • 自己肯定感が高まる

 

このような保育を通じて、子どもたちは将来の社会で必要とされる力を自然と身につけていきます。大人が一方的に教えるのではなく、子どもたちの「やりたい」気持ちを大切にすることで、生涯にわたって学び続ける姿勢を育むことができるのです。

 

子どもたちの興味を引き出す方法

子どもたちの興味を引き出すには、どのような方法が効果的でしょうか。

まず大切なのは、子どもたちの目線に立つことです。彼らが何に興味を持っているのか、よく観察しましょう。

次に、様々な経験の機会を提供することが重要です。新しいことに触れる中で、子どもたちは自分の好きなことを見つけていきます。具体的な方法としては以下のようなものがあります

  • 五感を使った体験活動を取り入れる
  • 子どもの「なぜ?」「どうして?」という疑問を大切にする
  •  絵本や図鑑など、多様な情報源を用意する
  •  自然や季節の変化を感じられる活動を行う

また、保育者自身が好奇心旺盛な姿勢を見せることも大切です。子どもたちは大人の姿を見て学ぶことが多いからです。「一緒に調べてみよう」という態度で接することで、子どもたちの探究心も自然と育っていくでしょう。

このように、子どもたちの興味を引き出し、それを大切にすることで、楽しみながら学ぶ姿勢を育むことができるのです。

 

デメリットを考える

子ども主体の保育には多くの利点がありますが、同時にいくつかの課題も存在します。

まず、全ての子どもに平等な機会を与えることが難しい場合があります。積極的な子どもばかりが活動をリードしてしまう可能性があるのです。

次に、基本的なルールやマナーの習得が遅れる心配もあります。具体的なデメリットとしては以下のようなものが挙げられます

  •  集団行動が苦手な子どもが出てくる可能性
  •  保育者の負担が増える
  •  保護者の理解を得るのに時間がかかる
  •  子どもの興味の偏りによる学びの不均衡

これらの課題に対しては、保育者の適切な介入や、バランスの取れた活動計画が必要です。また、保護者との密な連携も欠かせません。子ども主体の保育の意義を理解してもらい、家庭でも子どもの主体性を尊重する環境づくりを心がけることが大切です。

 

『わくわく保育』とは?

『わくわく保育』の提案

子ども主体の保育を実践している園では、子どもたちの創造性や問題解決能力が大きく向上しているというデータがあります。また、子どもの自己肯定感や社会性の発達にも良い影響を与えることがわかっています。

おやつママは「子ども主体の保育」について、次のように捉えました。

保育士側からの遊びの提供ではなく、子どもの「なぜ?」という疑問や「○○したい」という気持ちから展開していく子ども主体の保育。

 

そのような保育をおやつママ的『わくわく保育』と名付けました。

保育のねらいは「わくわくすること」

難しい文言はありません。

失敗しても大丈夫。それだって経験なのだから。

集団で活動していて一人だけ横道に逸れても大丈夫。だってその子にとってそれがわくわくする方向だから。

子どもも保育士もわくわくすればOK!

毎日がそんな保育だったら素敵ですね。

 

【実践例】落ち葉を描こう

落ち葉の観察

10月。散歩をするとあちらこちらにきれいな色の落ち葉が。

袋にたくさんの落ち葉を入れて園に持ち帰りました。

テーブルに落ち葉を広げ、五感を使って観察します。

目で見て「赤いのもあれば黄色いのもある」

手で触って「つるつるする」「ざらざらする」

においを嗅いで「草のにおいがする」

気づいたことを子ども達が発表してくれました。

図鑑を広げて、拾った落ち葉と図鑑とを見比べる子もいます。

 

葉っぱを描きたい

「葉っぱを描きたい」という声があったので、自分たちで思い思いの葉っぱを表現することに。

以下の用紙と画材を準備し、あとは子どもたちの思いのままに表現しました。

  • 画用紙(葉っぱの形、葉っぱの線が描いてある画用紙、無地の画用紙)

※今回は発達の違いや各々の表現したいことに対応できるように3種類の用紙を用意

  • クレヨン
  • マーカーペン
  • 色鉛筆
  • 絵の具
  • はさみ
  • のり

 

はさみ、のりの指導についてはこちらを参考にしてください。

 

葉っぱができたら、画用紙で作った大きな木に自由に貼りました。

葉っぱの大きさや色使いなど子ども達の個性溢れる素敵な作品ができあがりました!(完成品は載せられず、すみません)

 

落ち葉を拾うだけにとどまらず、自分たちで観察したり表現したり、いきいきとした表情で活動している姿が印象的でした。ぜび、みなさんも活動の参考にしてみてください。

 

いかがでしたか。

子ども主体の保育を実践するには、保育者の意識改革(ここも難しい!)と環境づくりが不可欠です。子どもたち一人ひとりの興味や関心に寄り添い、自主性を尊重する姿勢が重要となります。

同時に、子どもが安心して自由に遊べる空間や、多様な経験ができる教材の準備も欠かせません。

保育者は、子どもの声に耳を傾け、その思いや考えを丁寧に受け止めることで、子どもの主体性を引き出すことができます。

子どもたちの豊かな育ちを支える基盤づくりに、今日からでも取り組んでみてはいかがでしょうか。子どもたちの笑顔と成長が、きっと保育者の努力に応えてくれるはずです。

 

今回は以上になります。

 

  • この記事を書いた人

おやつママ

保育士歴16年 | 小3、小1、2歳児の3児のママ | 本当に役立つ保育のネタ | ときどき子育てネタ

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