- 保育士歴16年、現役保育士が執筆
- 3児の母
クレヨン?クレパス?パステル?クーピー?何が違うの~?
さらに、パステルという似たような画材も加わると、ますます混乱してしまいますよね。
でも、ご安心ください!この記事を読めば、クレヨン、クレパス、そしてパステルの違いがスッキリと理解できるようになります。なぜなら、この記事では単に違いを列挙するだけでなく、それぞれの画材の特徴や使い方を詳しく解説していきます。この記事を読み終わる頃には、あなたはこれらの画材の違いを自信を持って説明できるようになるでしょう。
さらに、それぞれの画材の特性を活かした使い方のコツやメンテナンス方法も学べるので、あなたの創作活動がより豊かになること間違いなしです。さあ、クレヨン、クレパス、パステルの世界へ一緒に飛び込んでみましょう!
クレヨンとクレパスの違いを徹底解説
クレヨンとクレパスの基本概念
クレヨンとクレパスは、子どもたちのお絵かきに欠かせない画材ですが、その違いをご存知でしょうか。 ここでは、クレヨンとクレパスの基本的な特徴と違いについてわかりやすくご説明します。
- クレヨンの特徴
- 硬めの質感
- 線を描くのに適している
- 折れにくく、手が汚れにくい
- 低年齢の子どもに向いている
- クレパスの特徴
- やわらかい質感
- 面を塗るのに適している
- 色を混ぜたり重ねたりしやすい
- 小学生以上の子どもに向いている
クレヨンは、顔料を固形ワックスで練り固めたもので、硬くて折れにくいのが特徴です。 一方、「クレパス」は実はサクラクレパス社の商標で、一般的には「オイルパステル」と呼ばれています。クレパスはクレヨンとパステルの長所を兼ね備えています。
発色と表現方法の比較
クレヨンとクレパスは、発色や表現方法にも違いがあります。
クレヨンの発色は、やや淡めで落ち着いた印象です。 硬めの質感のため、色を重ねたり混ぜたりするのは少し難しいです。 しかし、線をしっかり引けるので、輪郭や細かい模様を描くのに向いています。 例えば「家や木の輪郭を描く」「花びらの細かい模様を描く」ときに使うと便利です。
クレパスは、クレヨンに比べて発色が鮮やかです。 柔らかい質感のため、色を重ねたり混ぜたりするのが簡単です。 また、指でこすってぼかしたり、厚く塗って油絵のような表現をしたりすることもできます。
- クレパスでできる表現例
- 空や海などの広い面積を塗る
- 色を重ねてグラデーションを作る
- スクラッチ技法(黒く塗った上から削って模様を作る)
このように、クレヨンとクレパスはそれぞれ得意な表現方法が異なります。 子どもの年齢や描きたい絵の種類に合わせて、適した画材を選ぶことが大切です。 例えば、3歳くらいまでの小さな子どもなら扱いやすいクレヨン、少し大きくなって様々な表現を楽しみたい場合はクレパスがおすすめです。 両方の画材を使うことで、より豊かな表現が可能になります。
幼児と小学生のための画材選び
幼稚園や保育園での活用シーン
幼稚園や保育園では、クレヨンやクレパスを使ったさまざまな活動が行われています。これらの画材は、子どもたちの感性や表現力を育むのに役立ちます。主な活用シーンには、以下のようなものがあります。
- 自由画の時間:好きなものを自由に描く
- テーマ画:季節や行事に関連した絵を描く
- 塗り絵:線画に色を塗る
- 壁面装飾:園内の壁を飾る大きな作品作り
- 粘土との併用:粘土作品に色を付ける
これらの活動を通じて、子どもたちは色彩感覚や創造性、集中力を養うことができます。また、友達と一緒に絵を描くことで、コミュニケーション能力も育まれます。幼稚園や保育園では、安全性が高く、手が汚れにくい画材を選ぶことが重要です。水で洗い落とせるタイプのクレヨンや、太めで握りやすい形状のクレパスなどが適しています。例えば、ミツロウを使用した天然素材のクレヨンは、万が一口に入れても安全性が高く、幼児の使用に適しています。
小学生におすすめのクレヨンとクレパス
小学生には、学年に応じて適切な画材を選ぶことが大切です。低学年ではクレヨンから始め、高学年になるにつれてクレパスを導入するのがよいでしょう。また、安全性や品質が保証された有名メーカーの製品を選ぶことをおすすめします。具体的な商品例としては、サクラクレパスの「ふとまき」シリーズや、ぺんてるの「クレパス」などが人気です。これらは折れにくく、発色も良好で、小学生の絵画制作に適しています。
年齢別おすすめの色数とセット
子どもの年齢に応じて、適切な色数とセットを選ぶことが大切です。年齢別のおすすめは以下の通りです。
1~2歳
- 色数:6〜8色
- セット:太めの丸型クレヨン
- 理由:握りやすく、基本的な色彩感覚を養える
3~4歳
- 色数:12色
- セット:三角形のクレヨンまたはクレパス
- 理由:正しい持ち方を覚え、より多くの色を使える
5~6歳
- 色数:16〜24色
- セット:細めのクレヨンとクレパスの両方
- 理由:細かい表現ができ、画材の違いを体験できる
小学生低学年
- 色数:24〜36色
- セット:クレパスと色鉛筆のセット
- 理由:多彩な表現が可能で、学校の授業にも対応できる
小学生高学年
- 色数:36色以上
- セット:クレパス、色鉛筆、水彩絵の具のセット
- 理由:より高度な技法を学び、多様な表現ができる
色数が増えるにつれて、子どもの色彩感覚や表現力が豊かになります。ただし、一度に多くの色を与えすぎると混乱する場合もあるので、段階的に増やしていくのがよいでしょう。
クレヨン・クレパス・クーピーの比較
クレヨンの人気商品
クレヨンは、子どもから大人まで幅広く愛用されている画材です。その特長は、硬くて折れにくいことと、線描きに適していることにあります。
ぺんてる ずこうクレヨン
- 太くて折れにくい
- さまざまな材質に描ける
- パッケージにゴム付きで散らばりにくい
サクラクレパス クレヨン太巻
- 力を入れずに強い線や太い線が描ける
- 小さな子どもでも折れにくい
シュトックマー ミツロウクレヨン
- 天然素材で安全性が高い
- 透明感のある色合い
クレヨンは、その硬さと使いやすさから、特に幼児や小学校低学年の子どもたちに適した画材といえるでしょう。
クレパスの人気商品
クレパスは、クレヨンよりも柔らかく、面塗りや色の重ね塗りに適している画材です。先程も述べましたが、「クレパス」はサクラクレパス社の商標で、一般的には「オイルパステル」と呼ばれています。人気のクレパス(オイルパステル)商品としては、以下のようなものがあります。
サクラクレパス クレパス
- 柔らかくて伸びが良い
- さまざまな技法が使える
- 子どもからプロまで幅広く使用
ぺんてる オイルパステル
- 鮮やかな発色
- 混色がしやすい
- 紙以外の素材にも使える
コクヨ 透明くれよん
- 半透明で線画を活かせる
- 水彩絵の具のような表現ができる
クレパスは、その柔らかさと多彩な表現力から、年齢を問わず幅広い層に人気があります。
クーピーとの違いと比較
クーピーは、クレヨンやクレパスとは異なる特性を持つ画材です。クーピーもサクラクレパス社の商標で、一般的には「色鉛筆型クレヨン」と呼ばれることがあります。クーピーの主な特長と、クレヨン・クレパスとの違いは以下の通りです。
形状と使い方
- クーピー:芯がむき出しの棒状、鉛筆削りで削れる
- クレヨン・クレパス:紙に包まれた棒状、削る必要なし
硬さ
- クーピー:クレヨンとクレパスの中間
- クレヨン:最も硬い
- クレパス:最も柔らかい
特徴
- クーピー:消しゴムで消せる、折れにくい
- クレヨン:線描きに適している、小さな子どもに安全
- クレパス:面塗りや混色に適している、油絵風の表現可能
使用年齢
- クーピー:幼児から大人まで幅広く使用
- クレヨン:主に幼児から小学校低学年
- クレパス:小学生から大人まで幅広く使用
クーピーは、クレヨンの発色の美しさと色鉛筆の使いやすさを兼ね備えた画材として、多くの人に愛用されています。
パステルとオイルパステル(クレパス)の違いと特徴
パステルとオイルパステル(クレパス)の違い
パステルとオイルパステル(クレパス)は、一見似ているように見えますが、実は大きな違いがあります。パステルは粉状の顔料を固めて作られているのに対し、オイルパステル(クレパス)は油分を含んでいるのが特徴です。この違いにより、使い方や表現方法に差が出てきます。パステルは柔らかく、紙に乗せると粉状になりやすいため、ふんわりとした柔らかな表現に向いています。一方、オイルパステル(クレパス)は油分を含むため、クリーミーな質感で滑らかに塗ることができます。また、パステルは定着が弱いため、仕上げにフィキサチーフという定着液を使う必要がありますが、オイルパステル(クレパス)はそのまま保存できるのも大きな違いです。具体的な特徴を比較すると以下のようになります。
パステル
- 粉っぽい質感
- 柔らかな表現に適している
- 定着が弱い
- フィキサチーフが必要
オイルパステル(クレパス)
- クリーミーな質感
- 滑らかな塗り心地
- 定着が強い
- そのまま保存可能
これらの違いを理解することで、作品の目的や表現したい雰囲気に合わせて、適切な画材を選ぶことができるでしょう。
さらに深堀り!オイルパステルとクレパスの違い
オイルパステルとクレパスの違いを理解することは、適切な画材選びの第一歩です。
名称の由来
- オイルパステル:一般的な呼び方
- クレパス:サクラクレパス社の商標名
硬さと使いやすさ
- オイルパステル:やや柔らかく、伸びがよい
- クレパス:オイルパステルの中でも比較的硬め
表現の幅
- オイルパステル:面描きや重ね塗りなど、幅広い表現が可能
- クレパス:線描きから面描きまで、バランスの取れた表現が可能
対象年齢
- オイルパステル:子供から大人まで幅広く使用可能
- クレパス:特に子供向けに開発された経緯がある
これらの違いを理解することで、自分の目的や好みに合った画材を選ぶことができます。
使用方法と保管方法
クレヨン・クレパスの適切な使い方
クレヨンやクレパスは、適切に使うことで、より豊かな表現が可能になります。まず、持ち方に注目しましょう。一般的には鉛筆を持つように持つのが基本ですが、握る位置に気をつけましょう。上すぎると折れやすくなるので、下の方を持って丁寧に描くのがコツです。他にも以下のような持ち方があります。
- 上からつまんで持つ:小さくなったときや広い面を塗るのに適しています。
- にぎって持つ:力が直接伝わるので、濃い線や点描に向いています。
描き方のテクニックとしては
- 力の入れ方で線の太さや濃さを変える
- 色を重ねたり混ぜたりする
- ぼかし技法を使う
などがあります。
また、クレヨンとクレパスの特性の違いを理解することも大切です。クレヨンは硬くて折れにくく、線画に向いています。一方、クレパスは柔らかくて折れやすいですが、塗りに適しています。これらの特性を活かして、自由な発想で描くことで、より楽しい作品作りができるでしょう。
汚れを防ぐための保管方法
クレヨンやクレパスは適切に保管しないと、他のものに色が付着したり、カビが生えたりする可能性があります。以下の点に注意して保管しましょう。
- 直射日光を避ける:日光に当たると溶けたり、色あせたりする可能性があります。
- 湿気の少ない場所に保管:湿気はカビの原因になります。除湿剤や乾燥剤を近くに置くのも効果的です。
- 専用のケースを使用:紙製の箱に入れ、ゴムなどで開かないように工夫しましょう。
- 縦置きを避ける:鞄に入れるときは横向きにし、バラバラと出てこないようにしましょう。
- オーブンシートを活用:色移りを防ぐため、以下の手順を試してみてください。
- クレヨン画の大きさに合わせてオーブンシートをカット
- オーブンシートをクレヨン画の上に重ねる
- アイロンをかける(紙が丸まらないよう、四隅に重しを置く)
- 熱が冷めるまで放置
これらの方法を実践することで、クレヨンやクレパスを長期間きれいな状態で保管できます。
長持ちさせるためのメンテナンス
クレヨンやクレパスを長く使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。以下の方法を試してみてください。
- 定期的な清掃
- ベビーオイルやクレンジングオイルを使用
- 柔らかい布やコットンに少量のオイルを染み込ませる
- クレヨンやケースの汚れを優しく拭き取る
- 巻紙の補修
- 破れたり剥がれたりした巻紙はマスキングテープで補修
- 下から順番に一周ずつ巻き付ける
- クレヨンが短くなったら、上のテープを剥がす
- 折れた場合の対処
- 折れた面を利用して広く塗るなど、新たな表現方法を試す
- 短くなったクレヨンは巻紙を少し切り取って使いやすくする
- 保管場所の工夫
- 使用後は必ず元の箱に戻す
- 制作中は新聞紙やティッシュの上に置く習慣をつける
- メーカーサイトの活用
- 一部のメーカーでは巻紙のダウンロードサービスを提供
- 必要に応じて新しい巻紙を入手し、補修する
また、子どもと一緒にメンテナンスを行うことで、物を大切に使う心も育むことができますね。
いかがでしたか?
クレヨン、クレパス、さらにパステルは、それぞれ独自の特徴を持つ描画材料です。これらの違いを理解することで、目的や好みに合った画材を選ぶことができます。どの画材も、それぞれの特性を活かすことで、豊かな表現が可能となります。絵を描く楽しさを存分に味わいながら、保育展開に合った画材を見つけてみてはいかがでしょうか。
今回は以上になります。