製作

【でんぷんのり遊び3つの魅力】現役保育士が考える指導例あり

  1. 保育士歴16年、現役保育士が執筆
  2. 3児の母

 

のりを使った活動をしたいけど、どのように伝えたらいいか分からない…。

でんぷんのりがいいの?液体のりの方が使いやすいの?

私はでんぷんのりをおすすめするよ!でんぷんのりの魅力や指導のポイント、作品例を紹介するね!

 

でんぷんのりの3つ魅力

でんぷんのりは、子どもたちが自由に創造力を発揮できる用具です。今回はそんなでんぷんのりの魅力を紹介します。

安全性が高い

でんぷんのりは、特に幼稚園や保育園で感覚教育の一環としてよく使用されます。ではなぜ、でんぷんのりが安全性に優れているのでしょうか。その理由を以下に説明します。

  • 安全性:でんぷんのりは、主にトウモロコシやタピオカなどの自然由来の材料で作られています。小さなお子さんが誤って口に入れてしまっても安心です。
  • 低刺激性:肌に触れても刺激が少ないため、敏感肌のお子さんにも適しています。
  • 環境にやさしい:自然素材から作られているため環境への負荷が少なく、破棄しても自然に戻ります。
でんぷんのりは、服についても洗濯機で簡単に落とすことができます。家庭や保育園で安心して使うことができますね。

 

指先の感覚を育む

でんぷんのりを使うことは、指先の感覚を鍛える良い機会になります。でんぷんのりを指で塗ることで、次のような効果が期待できます。

  • 感覚の刺激:指先でのりを塗ることで、触覚が刺激され、感覚が鋭くなります。
  • 器用さの向上:のりを塗る作業を通じて、指先の動きがスムーズになり、器用さが向上します。

でんぷんのりを使って紙を貼り合わせる際には、指先での微妙な力加減が必要です。紙がずれないようにしっかりと押さえることで、手の感覚が磨かれます。

 

指先の感覚とは?

指先は、私たちの体の中でも特に敏感な部分で、触れる対象の硬さや滑りやすさ、表面の滑らかさなどを感じ取ることができます。この感覚は、脳に直接つながっており、指先を使うことで脳が活性化されると言われています。以下に指先の感覚が重要な理由を3つ挙げます。

  • 脳の発達:指先を使うことで、脳の活動が活発になり、知能の向上につながります。
  • 器用さの向上:指先を使うことで、手先の器用さが磨かれ、さまざまな作業がスムーズに行えるようになります。
  • 社会性の向上:手先が器用な子どもは、知的好奇心が高く、コミュニケーション能力も高い傾向があります。

 

量の調整がしやすい

幼児がでんぷんのりを使う際の大きなメリットの一つは、使う量を簡単に調整できることです。

でんぷんのり・液体のりともに2歳頃から使用できますが、液体のりを使う場合にはのりの量を調整する力加減が難しいことがあります。

これは、特に小さな手で作業をする子どもたちにとって重要なポイントです。適切な量を使うことで、作品がきれいに仕上がります。

 

赤い帽子が印象的なこのでんぷんのり!懐かしいですよね

のりを使った活動のねらいとポイント

対象年齢

でんぷんのりは2歳頃から使用できます。

ねらいと期待される姿

のりを使った活動を通じて、子どもたちには次のような成長が期待されます。

  • 指先の器用さを育てる:のりを使って紙を貼ったり、小さな部品をくっつけたりする作業は、手先の器用さを育てみます。
  • 感覚を楽しむ:でんぷんのりを使うと、べたべたした感触がします。この感覚は、子どもたちにとって新鮮で楽しいものです。触覚を刺激することで、脳の発達にも良い影響を与えます。ただし、中にはべたべたした感触が苦手な子どももいます。そのような場合は、無理に触らせるのではなく、少しずつ慣れさせていくことが大切です。
  • 創造力を伸ばす:のりを使って何かを作る活動は、子どもたちの創造力を刺激します。例えば、色々な形の紙を自由に貼り付けて絵を作ったり、空き箱を組み合わせて立体的な作品を作ったりすることができます。
  • 集中力を高める:のりを使った作業は、集中力を必要とします。紙をきれいに貼るためには、慎重に作業を進める必要があるからです。

 

保育士の配慮と支援のポイント

のりを使った活動を円滑に進めるために、以下のような配慮と支援が求められます。

  • 安全面への配慮
  • のりの正しい使い方を丁寧に説明する
  • アレルギー反応がないか事前に確認する
  • 活動中は常に目を配り、危険な行動を防ぐ
  • 個々の発達段階に応じた支援:苦手な子には個別にサポートする
  • 創造性を引き出す環境づくり:多様な素材を用意する

これらのポイントに気をつけながら、子どもたちが楽しく活動できるよう見守ることが大切です。のりの使い方が正しく身につけば、製作や遊びの幅がぐんと広がりますね。

 

初めてのでんぷんのり指導

初めてのでんぷんのり指導として、『カレー作り』を紹介します。幼稚園や保育園などで給食が提供されている場合は、カレーの日に製作を行うとより楽しめそうですね。

事前準備

  • でんぷんのり(のりを1人1個ずつ準備できない場合は、広告の紙などに適量を出した物を1人1つずつ準備すると使いやすいです)
  • ウェットティシュや手拭きタオル(指が汚れた際に使用します)
  • カレーライス台紙
  • カレーの具(これをのりで貼ります)

指導の手順とポイント

1. カレーの具(貼りたい紙)を置きます。

2. 人差し指の指先にのりを少量取ります。一度にたくさん取らないようにしましょう。

3. 紙の真ん中から端に向かって、ゆっくりとのりを塗っていきます。

ポイント

 紙の隅までしっかりとのりを塗りましょう。

4. のりを塗ったカレーの具を貼りたい場所に置き、優しく押さえて貼り付けます。

5. 使用後は手をきれいに拭きましょう。

初めてでんぷんのりを使うお子さんは、のりの量がどれくらいが適切か分かりにくいと思います。「アリさんのご飯ぐらいの量だよ」と伝えると子ども達も理解しやすそうでした。

6.完成

導入におすすめの絵本

今回はカレーを作ったので、カレーにまつわるおすすめの絵本を紹介します。

『ぐるぐるカレー』

作/矢野アケミ  出版/アリス館

「ぐるぐるぐる〜」のリズムが楽しい参加型の絵本です

 

いかがでしたか?

のりを使う遊びは子どもたちにとってとても魅力的な活動です。どんどん経験してのりの使い方を身につけ、遊びに活かしていきましょう!

 

今回は以上になります。

  • この記事を書いた人

おやつママ

保育士歴16年 | 小3、小1、2歳児の3児のママ | 本当に役立つ保育のネタ | ときどき子育てネタ

-製作
-, ,